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教科書問題

 沖縄集団自決 検定への不可解な政治介入>(10月3日付・読売社説)
 

教科書検定に対するきわめて不可解な政治介入である。

 来年度から使用される高校日本史教科書において、「日本軍に集団自決を強制された」などとする沖縄戦の記述が、今春の検定で修正された。これについて町村官房長官は、渡海文部科学相に対し、教科書の記述を再修正出来るかどうか、検討するよう指示した。

 沖縄県宜野湾市で開かれた県民集会には11万人が参加し、検定意見撤回を求める決議が採択された。決議は、集団自決が日本軍の「関与」なしには起こりえなかったと強調した。今回の修正は、沖縄戦体験者の数多くの証言を否定し歪曲(わいきょく)するものだとも批判している。

 しかし検定意見は、集団自決への日本軍の「関与」を否定したのではない。

 例えば「日本軍は、県民を壕(ごう)から追い出し、スパイ容疑で殺害し、日本軍のくばった手榴弾(しゅりゅうだん)で集団自害と殺しあいをさせ」となっていたある教科書の記述は、検定の結果、前半部分をほぼそのまま残した上で、「日本軍のくばった手榴弾で集団自害と殺しあいがおこった」と改められた。

 集団自決の際に軍の「強制」があったか否かが、必ずしも明らかではないことが検定意見の付いた理由だった。

 沖縄戦の最中、渡嘉敷島と座間味島では軍命令による集団自決が行われたとされてきたが、これを否定する証言が、1970年代以降、相次いでいる

 一昨年には、作家の大江健三郎氏の著書に命令をした本人として取り上げられた元将校らが、大江氏らを相手取り、名誉棄損訴訟を起こしている。

 こうした近年の状況を踏まえての修正要請であり、対応だった。

 検定を経た教科書の訂正は、客観的事実の変更によって記載事実が明白に誤りとなった場合などに限られると、省令で定められている。

 町村官房長官は「沖縄の皆さん方の気持ちを何らかの方法で受け止めて、訂正できるものかどうか」と語っている。

 民主党など野党は、沖縄県民の意向を踏まえた歴史教科書に関する国会決議案の提出についても検討している。福田内閣として、この問題を国会の争点にしたくないとの思惑もあるかもしれない。

 しかし、史実に基づいて執筆されるべき歴史教科書の内容が、「気持ち」への配慮や、国会対策などによって左右されることがあってはならない。

 時の政治状況によって教科書の内容、記述が変わるのであれば、中立公正であるべき教科書検定の制度が、その根底から揺らぐことにもなりかねない


(2007年10月3日1時41分 読売新聞)



 数日、新聞を読んでいなかったので、とんでもない話が持ち上がっていた事に
気がつきませんでした。読売の社説が述べている通り、時の政治状況によって
教科書の内容に間違った歴史観を入れる動きがあってはならない
事だと思います。

ところで、朝日はこの件をどのように書いているのかこれから調べてみたいと思います。







【産経抄】10月3日
2007.10.3 02:54

このニュースのトピックス:論争「朝日vs産経」
 拝復 朝日新聞論説委員室さま。9月28日付夕刊の「『産経抄』の良心」と題されたコラムを拝読しました。安倍退陣について「靖国神社参拝や村山、河野談話の見直しを求め続けたあなた方の身びいきこそ、(安倍氏に)重荷だったのではないか」とご指摘いただきましたが、物は言いようだとつくづく感心致しました。

 ▼「事実の確認だけはくれぐれもお忘れなく」ともご忠告をいただきましたが、その言葉はお返ししなくてはなりません。そう、先月29日に開かれた沖縄戦での住民の集団自決をめぐる教科書検定への抗議集会の報道ぶりです。

 ▼貴紙は1面で「沖縄11万人抗議」と大見出しをとり、きのうも「県民大会に11万人が参加した」と書いておられます。でも、11万人は主催者発表の数字です。記者は何の疑問も持たなかったのでしょうか。

 ▼抄子は宜野湾市内にある会場を何度か訪ねていますが、会場の面積は約2万5000平方メートル、つまり160メートル四方に過ぎません。当日の航空写真を見ると空きスペースもあり、どう数えれば11万人にもなるのでしょう。

 ▼もったいぶってすみません。関係者によると、参加者は最大で4万3000人だそうです。沖縄の警察は、主催者の反発を恐れてか真実を発表できないのです。江藤淳先生が生前、指摘された「閉された言語空間」がなお存在するようです。

 ▼主催者発表通りに集会の規模を2・5倍も誇大に報道する姿勢は、戦時中に大本営発表を垂れ流し続けた貴紙の過去とだぶってしまいます。そうそう、貴紙は論調の異なる読売、日経とネット事業や販売部門で提携されるそうですね。思い切った決断に拍手を送りますが、新聞でもネットでも事実の確認だけはくれぐれもお忘れなく。 敬具
by hanamizukidayo | 2007-10-03 23:13 | 政治・社会