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666考ー7

アメリカ合衆国は建国以来フリーメーソンの国です。ではフリーメーソンとは何なのか。日本人も一
度はその名を耳にした事があるでしょうが、きちんと理解している人は、ほとんどいないでしょう。
現在フリーメーソンは欧米に限らず全世界に支部を持ち、会員数は約600万人に達するとされてい
ますが、そのうち3分の2にあたる約400万人はアメリカにいるという集中ぶりです。
フリーメーソンは元々はイギリスに生まれた組織ですが、今や会員数だけを比べるならアメリカはイ
ギリスの8倍にも達しています。したがって由来はともかく、現在に於てはフリーメーソンはアメリカ
であり、アメリカはフリーメーソンという図式になっているのです。
しかし、アメリカにおけるフリーメーソンは、慈善団体、親睦団体という側面が強く、日本でもよく
知られているロータリークラブやライオンズクラブのようなとらえ方をされています。また、そうでな
ければアメリカだけで400万人もの会員は集めて維持できないでしょう。組織が大きくなればなるほ
ど、人目に触れるわけですから、表向きは普通の顔でなければならないのです。
ここで問題になるのは、組織の規模そのものではありません。組織が大きくなればなるほど必ず生じ
るのは、トップ集団の支配層と大多数の末端構成員との間のギャップです。これは企業でも宗教団体で
も行政でも同じです。私たちがフリーメーソンという組織を見る時に注意しなければならないのは、大
多数の会員が何をやっているかではないのです。
フリーメーソンが生まれたのは、一般的には中世ヨーロッパの石工職人たちの組合からだとされてい
ます。ヨーロッパでは教会や修道院、王宮などの大規模な石材建築が、多年にわたるプロジェクトとし
て実施され、その作業に携わる石工たちが、親方のもとに一種の相互扶助的な形で集まっていました。
なかでもイギリスの石工組合がフリーメーソンの起源とされています。
しかし、この際石工組合起源説はどうでもいいのです。というのは、石工組合が起源であったとして
も、その後フリーメーソンは大きく変質していくからで、スタートの頃と現在のフリーメーソンとでは、
まったく異質なものと言うべきだからです。その大きな転換点になったのが1600~1700年代に
かけてです。
1700年代の初め頃には、すでにイギリスでフリーメーソンが多くの集会所を持っていた事が、当
時の記録によって確認されています。そして1723年にプロテスタントの一派であるキリスト教会の
牧師によって、『フリーメーソン憲章』が制定されました。それによると、天地創造をキリストより4千
年前の紀元前4004年として、アダムとイブのアダムを父祖としています。つまり、この時点でフリ
ーメーソンは、一種の宗教団体化している事が分かります。

1700年代に入ってから、イギリスのフリーメーソンは貴族が重要なポストを占めるようになって
きますが、特にウォートン侯爵家のフィリップという人物がフリーメーソンのトップに就いた点が注目
されます。
ウォートン侯爵家はホイッグ党(自由党の前身)を代々支持していましたが、ホイッグ党は産業資本
家や商人を支持基盤としており、反カトリックの立場でもありました。私が悪魔学の連載の中で、資本
家にとってカトリックは邪魔な存在であり、だから宗教改革に火をつけさせたのだと書いた事を思い出
して下さい。
フィリップもキリスト教を否定、批判する理神論の立場を強く主張していました。そういう人物がフ
リーメーソンのトップに就いたのです。
そして1737年にはイギリスの王族である皇太子がフリーメーソンに加入し、以後イギリス王室は、
フリーメーソンとの深い関りを持ちつづけることになるのです。
キリスト教の教義をベースにしていたはずのフリーメーソンは、理神論、無神論的な結社へと大きく
変質していくわけですが、それは本家イギリスだけではなく、フランスでも同様でした。そして、この
フリーメーソンの波はドイツにも広がっていったのです。
こうしてドイツに波及したフリーメーソンは、1776年に重要な秘密結社を誕生させました。それ
が『イルミナティ(啓明結社)』です。
このイルミナティという名の秘密結社は、古代から伝わる密儀(秘密の儀式=オカルト)をベースに
しており、社会に大きな影響を与えました。
こうしてイギリス・フランス・ドイツを中心にヨーロッパ中にフリーメーソンと、その系統の組織が
広がっていき、カトリックとの対立を生み、カトリックは1738年にフリーメーソン禁止令を出した
のです。
ここで覚えておいていただきたいのは、フリーメーソンの主要メンバーは、王族、貴族、資本家、商
人といった社会の支配階級の人々であり、その精神は、反カトリック、理神論、無神論、科学主義とい
った色合いであったということです。つまり宗教改革で噴き出たように、金持ちや地主たちが、自分た
ちの利益を第一に考えるうえで都合のよい団体であるという性格を抜きにしてはなりません。
「金持ちは天の国に入るのは難しい」とイエス・キリストは言いましたが、その考え方に反旗を揚げた
も同然なのです。この流れが今も連綿と続いているわけであり、だからこそ資本主義の王国、金儲けは
善と言い切るアメリカがフリーメーソンの牙城になっているのは当り前なのです。

⑥-25 【 悪魔学講座 】 2003.05.16
フリーメーソンという結社の名前は、多くの人が一度は耳にしたことがあるに違いないはずですが、
ここまで見てきたように、フリーメーソンの歴史は1700年代に入ってから大きく変わり、性格を改
める転換点になりました。
その1700年代に先立つ1600年代に重要な秘密結社運動が起こりました。それが『バラ十字運
動』『バラ十字団』です。このバラ十字運動あるいはバラ十字団は、その後のヨーロッパ社会を塗り替え
てしまうほどの大きな影響力を発揮しましたが、日本人はバラ十字についての知識は皆無と言っていい
でしょう。そして、このバラ十字団の思想がフリーメーソンに流れ込み、変質させていったのです。
それではバラ十字団とは、いったいどのような秘密結社だったのでしょうか。
ルターの宗教改革によって、カトリック教会の権威が失墜したわけですが、それにより2つの大きな
動きが出ました。第一は資本家の台頭、勢力拡大です。第二は知的探求運動、ルネッサンス、そしてオ
カルトです。
そうした時代の流れの中で、1600年頃、ドイツで誕生したのがバラ十字団です。この秘密結社の
思想は、ドイツからオランダを経由して、イギリスに広く伝わり発展しました。それからほどなくして、
イギリスのフリーメーソンが大きく変質したわけです。1600年代の中頃には、バラ十字団はフリー
メーソンの中核を成すまでになりました。つまり秘密結社の中にもうひとつ秘密結社があったようなも
のです。バラ十字団なくして現在のフリーメーソンはありえないのです。
バラ十字団は赤いバラと赤色の十字架を組み合わせたマークを象徴とします。バラは清浄、禁欲、女
性の子宮を表します。十字架は言うまでもなく救世主であると同時に男性を表しています。
つまり男性と女性が組み合わされることで分かるように生命、宇宙を発生させるという意味がありま
す。もうひとつは錬金術的考え方で、万能の妙薬の完成という意味もありました。このことだけでも非
常にオカルト的だということがお分かりいただけると思います。
バラ十字団こそ1600年代のヨーロッパに生まれた最大最強の神秘主義的、オカルト的、錬金術的
秘密結社であり、それがそのままフリーメーソンに受け継がれたと考えても間違いではありません。
次回は、このバラ十字団の教義をもう少し詳しく見ていきましょう。

⑥-26【 悪魔学講座 】 2003.05.23
バラ十字団について書かれた代表的名著としては、『薔薇十字の覚醒』(フランセス・イエイツ著、工
作舎刊、3800円)がありますが、相当に専門的な内容になりますので、一般の人が読むのは苦痛で
しょう。このコーナーで要点だけとらえれば十分です。
この本の表紙カバーに、次のような一文が書かれています。
「新・旧教(プロテスタントとカトリック)諸国間の抗争が絶えないヨーロッパに、突如とどろきわ
たったバラ十字宣言。それは魔術とカバラと錬金術を原動力に、独自のユートピアに基づく新時代の幕
開けを告げていた。その背後に潜むのは知識の秘密結社、薔薇十字友愛団。彼らの見えない革命は、ル
ネサンスと科学革命の時代をつなぐ、隠されたヨーロッパ精神史を形作る」
実に的確な短いコメントです。この悪魔学の連載でも明らかにしたとおり、16世紀の1517年に
ルターが火をつけた宗教改革により、ヨーロッパはカトリックとプロテスタントに大分裂し、激しい戦
い、殺し合いが繰り広げられました。
そして、カトリックの権威という重しが取り払われた結果、資本家が更に力を伸ばしていき、その財
力と市民の自由を求める空気が、イタリアで、ミケランジェロに代表されるルネサンス芸術・文化を完
成させたのです。
資本家の富を求める欲望は、1600年にイギリスで東インド会社が設立され、植民地政策を本格的
にスタートさせていきました。それと時期を同じくして、ドイツで発足したのがバラ十字団なのです。
それはまさに世界史が中世から近代へと移行する重要な転機の所であったわけです。
その大事な場面で突如現れたバラ十字団がフリーメーソンを変質させ、そのフリーメーソンがアメリ
カを建国し、アメリカが今や全世界を支配しているわけですから、現在の世界は、バラ十字団を抜きに
して語れません。にもかかわらず大多数の人々は、バラ十字団が何たるかを知らないのです。
前記の一文にもあるとおり、バラ十字団の本質は魔術とカバラと錬金術。つまりオカルトなのです。
これは大変重要なポイントです。
さらに、『バラ十字宣言』と呼ばれるバラ十字団の代表的思想書を1614年に発表したのは、アンド
レーエという人物というのが今日では有力な説になっていますが、この人は宗教改革を行なったルター
派キリスト教の神学者であると同時に、『化学の結婚』という錬金術の奥義を書いた本の著者でもあるの
です。ルターの宗教改革のもうひとつの知られざる側面が分かると思います。

前回、バラ十字団の本質は魔術とカバラと錬金術。つまりオカルトであると書きました。
そうした本質を持つバラ十字団がフリーメーソンに入り込み、変質させた事を皆さんは知りました。
そのフリーメーソンがアメリカを建国し、そのアメリカが世界を支配しているという事は、現代社会の
支配層にオカルトの流れが入っているというわけです。21世紀の高度に科学が発達した現代社会が、
実はアメリカというオカルト国家に支配されているのだという現実を突きつけられたら、果たして皆さ
んは理解し、納得できるでしょうか。
実は、長きにわたって連載を続けてきた、この悪魔学講座ですが、やむをえない事情により、今回を
もって中途打ち切りをせざるをえなくなりました。
これからの世界と日本を知るうえで、なんとしても悪魔というものを理解してもらわねばならないと
いう事で、壮大なスケールで取り組んで来たわけですが、やはり内容が内容なだけに、私という個人の
力や考えだけではどうしようもない巨大な壁には太刀打ち出来ず、不本意ではありますが、これ以上は
書けないという状況になってしまいました。残念ですが事情をご推察下さい。
この悪魔学については、今後非公開の会員セミナーの場で追求していくつもりです。
なお次回からは、実戦的投資テクニックを学ぶという観点でご愛読下さい。

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by hanamizukidayo | 2009-02-13 11:01 | 666