別れる男に花の名前を一つ教えておきなさい。
花は必ず毎年咲きます
by川端康成(花)
これは今朝開いて気に入った名言です☆
前半はもう関係ない歳で残念・・・ですけどね^^;
最近やっと、介護人辞める気持ちの整理がつきました。
(実際は7月の更新まで延期、人が足りないのでピンチの時助けてと言われたので、やむ無しです)
毎日介護サービスに入るメンバーの一人一人に、
桜さん、ひまわりさん、お菊さん etc. と
あだ名をつけて呼ぶ利用者さんがいました。
源氏名みたいで抵抗を感じた人もいたかもしれないのですが、
性格や個性を観察する、その方らしい楽しみ方が伝わって
私は好きでした。
ちなみに,私は、「りんどうさん」でした^^;
直接は姓で話しかける方でしたが、他の人と
私の話をする時は使ってたみたいです。
「花屋さんで売っている立派なりんどうではなくて、
山道に咲いてる野草のイメージでお願いしますね」
「ええ。あなたらしいわね」
父は日本水仙、母は昔からコスモスが一番好きで
夫は芍薬。昔バイトした喫茶店の夫婦は揃ってバラが好き
老牧師先生はとりわけ白い百合を愛してましたっけ。
好きな人のイメージを花にたとえて想うのは、源氏物語の世界のような
ときめきを感じます。
アルツハイマーなのに原文を諳んじる素敵な老婦人もいらっしやった・・・
先月は、これが最後の仕事と胸に刻みながら、心を込めて仕事をしてました。
アルツの方に伺った最後の日、私が行く直前にケアマネと職員が先に行って
来月から人が変わることを伝えたため、その方の日記に記録が残っていました。
「あなたはどうなるの?」と聞かれたので、
「結婚して30年になるので、しばらくお休みして夫と旅行に行ってきますね。
どこかお勧めの場所はありませんか?」と、話題をかわすように尋ねたら、
すかさずご主人が、
「天の橋立! 僕の実家のすぐ近くだ。行ってごらん」
ちょうどその日の朝、鳥取や京都、伊勢神宮など夫と話してたばかりだったので
ぜひ行ってみたい気持ちになってしまいました。
いつものように仕事を終えて、いつものようにさりげなく帰るつもりでいたのですが、
帰り際、
「天の橋立にいってらっしゃい♪」
と、ご主人が軽く手を振って下さり、
奥さんは
「寝る前に欠かさずお祈りしているのよ。
いつも、あなたの名前をすぐ忘れてしまうけど
ちゃんとメモしたから、今夜はあなたのご無事を
祈って寝るわ。お財布、落とさないように気をつけてね」
玄関先で笑ってお別れした後、逃げるように公園に行って
涙を拭きました。
感謝、感謝。嘘ついても神さま笑ってくれますよね?